これからの水産業を持続可能にする

フィッシャーマン・ジャパン研究所

ABOUT

フィッシャーマン・ジャパン(FJ)研究所では、「フィッシャーマンによる、フィッシャーマンのための、フィッシャーマンの科学」を掲げ、これまで希薄だった水産業の現場と研究者の連携を強化します。この研究所では、現場の漁師や水産事業者たちが感じている問題や疑問に対し、専門家と協力して科学的根拠に基づく解決策を導き出します。

<FJ研究所の特徴>
①持続可能な水産業の実現を目指した研究所であるため、水産業の現場において必要な研究を行う。

②研究対象は、海洋環境の変化から「漁師の勘」と呼ばれる長年の経験に至るまで幅広くカバー。フィールドは海だけでなく、海とつながる山や里も含まれる。

③研究の主体は、研究者や漁師だけではなく、消費者を含む、水産業や海に関わるあらゆる人(=フィッシャーマン)である。

BACKGROUND

FJは、2014年の立ち上げから、水産業の担い手育成と6次産業化、販路開拓を中心に活動を続けてきましたが、近年の急激な環境変化が水産業に深刻な影響を与えています。

そこで、2023年には、フィッシャーマンジャパン・ブルーファンドを立ち上げ、海況環境保全活動を金融面からサポート。また、様々な企業とパートナーシップを結ぶことで、海洋プラスチック問題や産業廃棄物問題に取り組むなど、海洋環境に対するアクションを起こし続けています。

しかし、深刻化する環境変化に対しては、金融面や企業とのパートナーシップだけでなく、地域ごとの環境条件に適した解決策の発見が急務となっています。そこで、海とアカデミアをつなぐ「フィッシャーマン・ジャパン研究所」を設立し、漁師や水産業従事者の現場から得られた知識と経験を、科学的なデータと結びつけることで、複雑で大きな課題に対して効果的な解決策を導き出すことを目指します。

RESULT

①宮城県石巻市(地域循環共生圏づくり支援事業)
②広島県(ICTシステム導入による漁業効率化)
③三重県南伊勢町(藻場再生と新たな養殖技術の導入)
④高知県(水産業における女性活躍)
⑤東京都利島村(離島における海底湧水の探索と磯焼け対策)

関連プロジェクト

フィッシャーマンジャパン・ブルーファンド

フィッシャーマンジャパン・ブルーファンド設立。 漁業団体とフィンテック企業が連携し、海の豊かさを守るための新しい投資・寄付の仕組みをつくりました。 ブルーエコノミーを牽引する企業から、採算ベースには乗りにくい水産業の担い手育成事業まで。水産業の枠にとどまらず、海に関する幅広い企業・事業が支援対象となります。 法人・個人からのインパクト投資と寄付を組み合わせた新しいファイナンスの形をつくることで、海というフィールドにより多くの人を巻き込み、持続可能な水産業の実現と海洋環境の保全を両立するブルーエコノミーの推進を図ります。 <投資対象> 水産業のみならず資源管理・海洋環境保全のための海のDX化、サステナブルな養殖エサの開発、海洋プラスチックの回収・リサイクル、海のサーキュラーエコノミーの実現、サステナブルシーフードの流通販売など、国内外の幅広い事業 <寄付対象> 短期的に収益が見込めないためこれまでボランティアや公金で行うことを余儀なくされていた水産業の担い手育成、ビーチクリーン、藻場再生(磯焼け対策、海藻移植)、サステナブルシーフードの普及・啓蒙など ※ブルーエコノミー:海を守りながら利用することで経済や社会全体をサステナブルに発展させていこうとする海洋産業のこと ※インパクト投資:従来の経済的なリターンの獲得に加え、投資を通じて社会的課題の解決を目指す投資のこと